アイリスプラザ様
コンタクトセンターの基盤刷新検討から定着化までを一貫してサポート
~デジタル時代に対応し、アイリスグループ売上1兆円を目指す~
- 株式会社アイリスプラザ アフターサービス部 センター長 吉田修也様
- アイリスオーヤマ株式会社 事業企画室 デジタル推進チーム マネージャー 神藤龍文様
目次
- アイリスプラザのコンタクトセンターについて
- コンタクトセンターの課題
- エーアイスクエアとアイリスオーヤマのアプローチ
- 成果と今後の取り組みについて
内容
- アイリスプラザのコンタクトセンターについて
アイリスプラザは、アイリスグループの通信販売事業を担う企業で、家電や日用品、食品など数万点に及ぶ自社製品を取り扱っています。これらの商品は、アイリスプラザの自社モールやAmazon、楽天、Yahoo!といった主要なオンラインモールを通じて販売されています。
アイリスプラザのコンタクトセンターでは、商品購入前の相談や購入後の問い合わせ対応を、電話やメールで受け付けています。ただし、商品の使用後のサポートについてはアイリスオーヤマが運営する別のコンタクトセンターが担当しているため、アイリスプラザのコンタクトセンターは、主に通信販売に関連する問い合わせに対応しています。具体的な問い合わせ内容としては、商品の仕様や機能に関する質問、購入後の配送状況の確認、さらには商品に対する評価や意見の収集などが挙げられます。
- コンタクトセンターの課題
アイリスグループの急速な売上成長に伴い、コンタクトセンターのシステムはその都度拡張や調整を重ねてきましたが、いくつかの課題が浮き彫りになっていました。
電話対応では、スキルルーティングの設定ができず、また、特定の経路からの着信ではCTIが行えないため、顧客情報を再度聞き直す必要がありました。メール対応においても、各モール毎に異なるシステムを使用し煩雑であったことに加え、内容に応じたオペレータの振り分けが効率的に行えていませんでした。さらに、オペレータの生産性管理や評価を行うための仕組みも整備されていない状況でした。
- エーアイスクエアとアイリスオーヤマのアプローチ
アイリスオーヤマのデジタル推進チームでは、グループ全体のデジタル化を進める中で、データ活用の推進に力を入れてきました。コンタクトセンターもその一環として重要視されており、より良い運営体制の模索が進められていました。
エーアイスクエアは、AIをはじめとするデジタル技術に精通しており、さらにコンタクトセンターの現場運営に関する豊富な知見を有していました。この強みを生かし、アイリスオーヤマと共にアイリスプラザのコンタクトセンターの現状整理とシステム選定に取り組むことになりました。
まずは現行の運営課題を整理し、システムの現状と照らし合わせて、システムリプレースの方針を立てました。その後、複数のベンダーを「機能・価格・サポート体制・柔軟性」の観点から比較検討し、最適なベンダーを選定しました。リプレースには約半年の期間を要しましたが、移行期間中も慎重にプロジェクトを進め、重大な問題を引き起こすことなくシステムの切り替えを成功させました。
- 成果と今後の取り組みについて
電話応対の履歴と各モールからのメール対応のログを一元管理できるCRMツールを導入したことで、応対履歴の統合管理が可能となり、メール対応の効率化も実現しました。また、これまで困難だったオペレータの生産性管理も行えるようになり、ダッシュボードを通じたリアルタイムの「見える化」も達成されました。
今後は、さらなるユーザーアンケートの取得やオペレーションの効率化を目指し、機能の拡充を進めていきます。また、AIの活用を含め、コンタクトセンターのさらなる効率化と高度化に取り組む予定です。
- エンドースメント
- 株式会社アイリスプラザ アフターサービス部 センター長 吉田修也様
現場の運用のキャッチアップを行いながら、当センターに適した顧客対応SaaSの選定をお手伝いいただきました。やりたいことはあるものの、どのように実現するのか不明でしたが、現状を考慮し、すぐに実施すべき部分と今後実施した方が良い部分についてご支援いただきました。業界トレンドのキャッチアップが後手になっていましたが、最新情報をタイムリーにご提供いただき、多くの気づきを得ることができました。当センターの課題であったスキルルーティングや個人の生産性の可視化も改善しつつあります。今後は従来の課題の完遂とAIを活用した業務の平準化と効率化に向けて、引き続きお力をお借りしたいと考えております。
- アイリスオーヤマ株式会社 事業企画室 デジタル推進チーム マネージャー 神藤龍文様
アイリスオーヤマの立場から、アイリスプラザと共にコンタクトセンターの生産性改善という課題に取り組みました。知見が不足している中で、なかなか精度の高いToBe像が描けていない状況下で、エーアイスクエア様に現状整理からご支援いただきました。現場に入り込んでいただきながら、業務面とシステム面の双方で最適化を図り、CRMツールの選定から導入までを実行し、様々な業務効率化や可視化を実現しました。現在、継続的に生産性改善と対応品質の定量的なKPI設計を行い、更なる顧客満足度向上を目指す体制づくりがスタートしています。 今後は、AI活用による更なる業務の効率化と高度化、アイリスプラザの事業多角化に合わせた多能工者の育成やナレッジマネジメントの最適化に向けて、引き続きお力添えをいただきたいと考えております。