「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2021 in 東京」に出展しました

 11月11日~12日にサンシャインシティ・文化会館で開催された「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2021 in 東京」に出展しました。

 久しぶりの対面式となった本展示会では、製品のデモを直接確認できることもあり、過去最多のご来場者数となりました。弊社ブースにも多くの方に足をお運びいただき、デモを交えて弊社サービスをご紹介させていただきました。また2日目、11月12日の「事例&ソリューションセミナー」には、「最先端のAI要約・分類技術が実現する業務改革事例と導入のポイント」と題して、弊社執行役員 営業部部長の堀が登壇し、以下の内容を中心にご紹介をしております。

目次
1.エーアイスクエアの注力サービス紹介
(1)FAQFinder
(2)QuickSummary

2.QuickQAのBERT搭載リニューアル
3.最先端AIソリューションを組み合わせた提供事例
4.プロジェクトの進め方とよくある課題
5.まとめ

1.エーアイスクエアの注力サービス紹介

 ここでは、ブースでも特に注目度が高かった、Q&A抽出サービス「FAQFinder」とAI自動要約・分類サービス「QuickSummary」についてご紹介していきたいと思います。

(1)Q&A抽出サービス「FAQFinder」
 音声認識後の対話テキストに、AIによる対話行為分類を行ったうえで、質問と回答のペアを抽出します。コンタクトセンターの対話テキストからQ&Aを抽出し、FAQを最新の状態に保つことで、チャットボットやオペレーター支援システムの有効活用を実現します。

(2)要約・分類システム「QuickSummary」
 対話テキストやニュース等の文書に対して、要約文を抽出することに加え、応対の分類やキーワード抽出を自動で行うことのできるサービスです。

2.AIチャットボット「QuickQA」の自然文検索エンジンに「BERT」を採用

 「BERT (Bidirectional Encoder Representations from Transformers)」は、深層学習を活用した言語表現モデルです。QuickQAでは「BERT」を、“センテンス類似度判定” に合わせてFine-Tuningした 「Sentence BERT」を利用し、チャットボットに入力された質問文と、QuickQAに登録されている質問との類似度を判定し、適切な回答を提示します。大量のコーパスに基づく「BERT」の事前学習モデルを活用することで、教師データの登録の手間を省き、より高精度な回答(類似度評価)を実現しています。加えて、外国語対応も実現しています。

<リリース情報>https://www.ai2-jp.com/news/5126/

3.最先端AIソリューションを組み合わせた提供事例

 エーアイスクエアには、自社で保有する各種自然言語処理AIエンジンをお客様業務に合わせてカスタマイズして、提供しています。専門文書やニュースの要約、メーカー様の技術文書の解析など、多種多様な領域での事例が増えてきました。
 本セミナーでは「保険会社向け対話要約」や「製造業様向け不具合・クレーム分析」の事例をご紹介いたしました。

4.プロジェクトの進め方とよくある課題

 「AIモデル作成」については、3ヵ月~半年程度のPoCを数回実施し、AIとしての精度評価や業務適用の検証を経て、本番化可否判断を行っています。セミナーではプロジェクトを実施する上でのよくある課題についてもご紹介しました。

①課題が明確になっていない
 業務目線での課題とAI側のタスクが整合していないと、AIが担うべきが明確ではなく、また現場のオペレーションを落とし込むことが困難になり、期待する効果が得られにくいです。「なんとなく」進めていると、AI導入による工数増というリスクもあります。

②AIのタスク設定やKPIが適切ではない
 AIの精度が100%になることは、ほとんどありません。
 AIが実現する現実的な精度を踏まえ、業務課題の解決のために、AIと人・システムとの連携を含めた、オペレーション面での最適化が重要になります。また、業務環境の変化に柔軟に対応するべく、定期的に定量的な評価を行い、必要があれば追加学習等の修正を行うなど、継続的メンテナンスが重要となります。

③教師データの量・質が十分ではない
 AI の入力となるデータが正規化されていない場合も課題となります。入力ルールが定まっておらず不統一、名寄せされていおらずデータが重複している、時系列管理されていないなどはよくある事象です。教師データの質はAIの質を大きく左右するため、作成にどれだけリソースを割けるかというのは、安定的な運用のためにも大切なポイントです。一方で、教師データ作成にそこまで力を入れられない、といったクライアント様も多くいらっしゃいます。こちらについては、当社の「アノテーションセンター」にてデータ整備の支援も行っております。

5.まとめ

 久しぶりの対面式展示会となった今回、改めて足をお運びいただくことで、私共も多くの気づきを得ることができました。今後も最先端技術を駆使して、企業の業務課題と利用者の利便性に寄り添うサービスをご提供いたします。ご興味のある方は是非一度、ホームページのお問い合わせフォームよりご連絡ください。