コンタクトセンター向けウェビナーに登壇しました
生成AIのリーディング企業5社とTMJが語る
コンタクトセンター運営の進化と期待
3月19日に開催されたTMJ主催のコンタクトセンター向けウェビナーに登壇しました。本ウェビナーでは、Hmcomm、AI Shift、エーアイスクエア、モビルス、PKSHAcommunicationの5社がセールスピッチを行い、後半で5社によるパネルディスカッションが行われました。弊社からは営業部ジェネラルマネージャーの金澤が登壇しました。
セールスピッチ概要
生成AIの登場により文章の要約に注目が集まっています。例えば、日々の打ち合わせ内容の議事録要約や、特許文献・医療文献等の要約、また、社内にある大量のドキュメントの要約など、様々な利用シーンで業務の効率化が見込めると考えられています。
コンタクトセンターにおいても、電話での応対の内容を音声認識し、要約することで、履歴入力の手間を省力化に活用できると着目されていますが、実現場での利用においては課題もあります。エーアイスクエアは、生成AIの課題に対し、独自AIと生成AIの組み合わせで、実利用可能なサービスを提供することが出来ています。
「QuickSummary2.0」は、コンタクトセンター向けの生成要約サービスです。ChatGPTなどの生成AIで要約する前に、独自のAIによるフィラー除去、言い回しのシンプル化、個人情報の排除などを行う前処理を行います。これにより、ChatGPTの利用料金の削減や要約精度の向上、セキュリティ性の向上といった効果があります。また、最終的な要約結果のアウトプットは「箇条書きパターン」「CRM登録パターン」「QA抽出パターン」など、お客様の業務に合わせた形式で出力が可能です。
音声認識が未導入のお客様には、音声認識サービス「AI2ASR」もご提供が可能です。「AI2ASR」は、OpenAI社が提供するWhisperという音声認識モデルを搭載したサービスです。大量の音声データを並列処理でテキスト化でき、低価格でご提供できるのが特徴です。「AI2ASR」と「QuickSummary2.0」は自動連営されており、要約まで一気通貫でご提供することが可能です。
- 「AI2ASR」のデモ動画はこちら
パネルディスカッション概要
ウェビナーの最後に、5社のパネリストによるディスカッションが行われ、3つのテーマについて活発な意見交換が行われました。
- 「コンタクトセンターでのAI導入の現状」について
2015年から盛り上がったAIブームと比較して、生成AIが出てきた現在は実務に足るものであるという認識が広まっていると感じています。一方で課題もあり、運用面で問題となっているハルシネーションなどは、一定量発生する前提で利用することが必要です。
また、生成AIに対する期待と現実のギャップをあらかじめ知っておくことも重要です。そのためには、導入検討段階の情報収集において、「やりたいこと」と「やれること」のしっかりとした理解が必要になります。 - 「 AI導入を成功させるためのポイント」について
生成AI活用を成功させるためのコツとして、次のようなポイントが話し合われました。
●課題を明確化した上で、打ち手がAIであるべきかどうかを判断すること
●担当部署がAIやITに関する知見を持ち、情報システム部などの関連部署と対等に渡り合える体制を整えること
●AIに必要なデータを事前に整理しておくこと
●現場レベルでAIに関する教育をあらかじめ行い、AIに対する抵抗感を減らすこと
●ITリテラシーの高い人材だけではなく、利用する現場部門の人材がプロジェクトに参画していること - 「 将来のコンタクトセンターと人の役割」について
コンタクトセンター業務は、将来的にAIによる自動化が進む可能性が大いにあります。しかしながら、AIが全ての業務を担うわけではなく、人が対応すべき応対範囲は一定領域残ると考えています。例えば、共感が必要な応対や、高度な対応など、CX向上につながる付加価値としての役割が大きくなると考えられます。また、デジタルチャネルが拡大すると、サイレントカスタマーの声に注目が集まるため、SNSやボットに集まった声の収集、分析が必要になってくると考えます。サイレントカスタマーの分析作業も一部AIが担う可能性はありますが、コンタクトセンターの新たな役割(業務)として発生するのではないでしょうか。このような動きは欧米では既に始まっています。
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生成AIを業務に適応するには、サービス提供するベンダー側も業務目線での価値提供が大切になってきます。弊社では、デジタル技術とコンタクトセンター運営の双方の知見からお客様のご支援を行っております。ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。