モビルスと共催セミナーを開催しました。
「コンタクトセンターにおけるサポートDXの進め方~ノンボイス領域のAI活用とグラウンドデザイン~」

3月9日、モビルスと共催でサポートDXについてセミナーを開催しました。

当日はサポートチャネルの今後について、それぞれの知見と実績を踏まえた内容をお話ししました。

目次

1.エーアイスクエア
登壇者:営業部マネージャー 金澤 光雄
「サポートチャネルにおけるDX推進の現在地とAI活用事例について」

1)コンタクトセンター業界概要
2)コンタクトセンターにおけるDX
3)AI技術を上手に活用する進め方
4)モビルスサービスとの親和性
5)主なAIソリューションの紹介

2.モビルス
登壇者:マーケティングディレクター 甲賀 健 様
「サポートチャネルを最適化する、コンタクトセンターのグランドデザインとは」

1)モビルスのご紹介
2)チャット導入で、よくある失敗
3)グランドデザインとは

3.まとめ

1.エーアイスクエア

1)コンタクトセンター業界概要

 様々な業種でのDXが進んでいる中、コンタクトセンター領域においても、AI導入によるサポートDXが進められています。背景として、オペレーターの厳しい採用環境や、自動応答やチャットボットなどのサポートチャネルの多様化が大きな要因と考えられます。

2)コンタクトセンターにおけるDX

 DXとは、デジタルツールやITを導入することではなく、「データを活用してビジネスモデルを改革すること」を指します。コンタクトセンターにおけるDXは、CX向上を目的に「ビジネスの型」を、データとデジタルを前提としてリデザインすることとも言えます。

3)AI技術を上手に活用する進め方

 お客様目線で考えた場合、「すぐにつながり、求めている回答がもらえる状況」を提供することがCX向上に大きく寄与します。CX向上を達成するために、お客様がサポートチャネルへ求める要素が4つあります。

 一つ目は、思ったタイミングですぐに繋がり相談できる「つながりやすさ」です。二つ目は、すぐにレスポンスが返ってくる「レスポンス速度」です。数時間後のレスポンスは機会損失に繋がります。三つ目は、「解決までの時間」です。複数回のやりとりに時間を要して最終回答までたどり着く時間がかかると顧客満足度の低下に繋がります。四つ目は、「解決力」で、相談・問い合わせに対して最終的に解決に至ることが求められます。

 DXを推進する際、デジタルツールやAI技術に着目しがちですが、最も重要なことはパーパス(目的・意図)をしっかり定義することです。そのうえで、中身(データ、設計、ルール)を分析し、箱(ツール、AI技術)や体制(組織、スキル人材確保)を検討することが必要です。企業側として、パーパスがしっかり定義されていること、デジタル化の知見のある方がアサインされた体制を構築することが、DX事業成功のための大きな要件となります。

4)モビルスサービスとの親和性

 これまでエーアイスクエアのサービスは、モビルスの各種サービスの特長を活かした機能追加を行い、多くのお客様に付加価値を提供してきました。エーアイスクエアは「AI技術力」があり、一方でモビルスは「サポートテックにおける知見と技術力」を持っているため、両社の強みを生かした幅広い価値の提供が可能です。

 ご興味のある方には連携事例もご紹介しますので、こちら(https://www.ai2-jp.com/contact/)から「モビルスとの連携事例希望」とお問い合わせください。

5)主なAIソリューションの紹介

①QuickQA

チャットボットやOP支援、FAQツール連携が可能な、BERT搭載の自動応答サービスです。

②QuickSummary

(要約・分類)

(抽出)

応対テキストから要約・分類・キーワード抽出が行えるAI要約・分類サービスです。

③FAQFinder

応対テキストからQuestionとAnswerをセットで抽出するQ&A抽出サービスです。

④AIモデル作成

最新のAI技術を搭載した各種AIエンジンをベースに、お客様の目的に合わせたモデルを作成するサービスです。

2.モビルス

1)モビルスのご紹介

 モビルス株式会社は、「サポートテック」領域において、有人チャットツールやボイスボット、ビジュアルIVR等、最先端のサービスを提供しています。

2)チャット導入で、よくある失敗

 セミナーでは、モビルスの豊富な導入知見を元にチャット導入時でよくある失敗例と、成功する企業の共通点をご紹介しました。

〇チャット導入でよくある失敗例

  • チャットの応答や体制が不安で、アクセス数の少ないページに設置する
  • チャットの特性、電話への優位性を生かしたサポートが出来ていない
  • ビジョンや目標、KPIの設定がなく、専任の運用担当者もアサインされない

〇成功する企業の共通点

  • 経営レベルにおいて、サポート部門の明確なビジョン、目標がある
  • サポート現場に、目標を理解し、成果にコミットする運用担当者がいる
  • 毎月KPIを確認し、あらゆる施策を試して地道な改善を続けている

 このように、チャットをはじめとするDXの推進は、企業内に良い体制があるほど成功に近づきやすい傾向にあります。そこで重要になるのが、顧客サポートのグランドデザインです。

3)グランドデザインとは

 グランドデザインとは、コンタクトセンター領域において、企業のDXと顧客のCXを実現するための道筋をデザインすることです。現在、主なサポートチャネルには、「電話」「チャット」「メール(問い合わせフォーム)」があります。「チャット」は大きく分けて、「Webチャット」と「LINEチャット」が主流です。問い合わせ全体をコールリーズン分析し、問合せ種別に合わせた最適なチャネルを検討した上で、サービスの適用範囲を決定します。

 サービスの適用範囲を特定する際、ボリュームだけでなく、もっとも効果的な問合せ種別から優先的にノンボイス化します。「現状」から、「あるべき姿」を導き出し、「やるべきこと」を明確化することが、グランドデザインを描く際のポイントとなります。

 運用改善にご不安があれば、モビルスがご提供する運用改善サポートをご検討ください。

<主な内容>

  • 月1回の定例会の実施
  • KPI達成ロードマップの作成
  • 月次でのKPIのモニタリング
  • 利用状況、ログ分析、改善提案レポート
  • 運用改善のアドバイス

3.まとめ

 ここまでご紹介したように、顧客接点のDXを推進する際には、全体像を描くことと、それを実行できる組織の体制を構築することが成功の鍵となります。モビルスとエーアイスクエアは、豊富な経験と知見に基づき、導入サポートから運用改善まで幅広くご支援しています。コンタクトセンターのDX化でお困りの方は、是非一度お問い合わせください。